我らが少女A

 

我らが少女A

我らが少女A

 

 

今年、一番はこの本にします。

今年わたしは、良い本にたくさん巡り会えました。感謝です。

 

緑内障があり、左目が視界が狭くなってきてるので、焦ります。見えなくなる前に、あとどのくらい読めるか。

 

だから、面白くない本を読んでる暇はないんです。

 

合田雄一郎が出てきます。彼も、彼の友人も歳をとりました。

 

主人公は、題名にある少女Aかもしれないが

私の中では、浅井忍でした。

 

12年前のクリスマスの朝、ある老婆が亡くなっていた。未解決事件です。

そのときに、疑われたのが、浅井忍でした。

彼には、精神病を患う母と警察に勤める父がいました。

そして、彼には高次機能障害があります。

忍が疑われたことにより、父は職を変えざるを得ませんでした。

結局は犯人ではなかったのですが、家庭は崩壊していきました。

 

12年後、少女Aが殺されます。

そこから、未解決だった事件の糸口がみつかり、また捜査が始まります。

 

被害者の家族や、周辺の人々の生活に

警察がどんどん介入して

それぞれの生活に

変化を及ぼします。

 

事件が解決されることは、この小説の目的ではない。

それぞれの立場から見える景色。感情を細かく描写して、繋がっていくさまを書き連ねている。

 

私は好きな文体なので、毎日少しずつ

読むようにしました。

 

本当に最後のほうで、忍に変化がおとずれます。人としてはそれが良いほうなんでしょう。でも、読んでいて嫌な予感がしました。

神さまに見落とされた子は、最後まで

救われませんでした。

でも、きっとそれがリアルというものなんでしょう。

 

彼がメールで送った

「少し早いけど、Merry Christmas!」という言葉が、今日にぴったりな気がして

感想を書いてみました。